新姓・旧姓混在、新住所・旧住所混在での確定申告の電子申告準備と注意点!
2018/03/11
2017年分の確定申告を電子申告しましょう!
私の事情
私は複数箇所でのアルバイト給与所得+少しの雑収入で生計を立てているので、毎年確定申告が必要です。
でも事業にはなっていないので、白色申告とか青色申告とかあまり関係がなく、やよいの白色申告オンラインを雑所得の帳簿代わりに利用させてもらっています(雑所得の帳簿記載義務はないようですが、念のため)。
よって、確定申告はクラウド会計ソフトは経由せず、国税庁が作っているe-Taxを直接利用しています。freeeが非常に便利ということに気づいたので、2017年の確定申告はfreeeを利用させてもらいました!
今年届いた給与所得の源泉徴収票はなんと16枚!
例年であれば、淡々と足し合わせて申告、、、で良いのですが、今回は事情が異なりました。
2017年に結婚して引っ越したのですが、それ以前に勤務を終えた事業所などからは旧姓・旧住所のままのものが複数。
連絡して新姓・新住所で源泉徴収票を送り直してもらうのも面倒だなぁ…
と正直思っていました。
電子申告は第三者作成書類の提示・提出を省略できる
でも、今はe-Taxを利用する電子申告は源泉徴収票などの添付義務がないんですよね。
平成20年1月4日以後に、平成19年分以後の所得税の確定申告書の提出をe-Taxを利用して行う場合、次に掲げる第三者作成書類については、その記載内容を入力して送信することにより、これらの書類の税務署への提出又は提示を省略することができます。
- 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
- 個人の外国税額控除に係る証明書
- 雑損控除の証明書
- 医療費の領収書、セルフメディケーション税制の医薬品購入の領収書、一定の取組を明らかにする書類
- 社会保険料控除の証明書
- 小規模企業共済等掛金控除の証明書
- 生命保険料控除の証明書
- 地震保険料控除の証明書
- 寄附金控除の証明書
- 勤労学生控除の証明書
- 給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票
- オープン型の証券投資信託の収益の分配の支払通知書、配当等とみなされる金額の支払通知書、上場株式配当等の支払通知書
- 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
- バリアフリー改修特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
- 省エネ改修特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
- 特定口座年間取引報告書
- 政党等寄附金特別控除の証明書
- 認定NPO法人寄附金特別控除の証明書
- 公益社団法人等寄附金特別控除の証明書
- 特定震災指定寄附金特別控除の証明書
http://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/kakutei/tempu01.htm
私のように、給与所得が複数あって、あとは生命保険やらiDeCo、ふるさと納税などで控除を受けるだけであれば、わざわざ源泉徴収票などを作り直さなくても、原本をきちんと保管しておいて、何か指摘を受けたら事情を伝えればよいのかなと感じました。
もちろん、結婚して引越しした時点で新姓と新住所をすべての事業所に伝えておけばよかったのですが、退職した事業所全てにわざわざ連絡を入れるのも大変でして…
→本当に大丈夫か確定申告相談センターと所轄税務署に問い合わせをしました。詳しくはこちらの記事を参照ください。
結論から言うと、源泉徴収票を修正して送り直してもらう必要はなさそうだったので、例年通り今年も電子申告で済ませることにしました。
今回は、電子申告の準備編についてまとめておきます。
電子申告の準備(Windows編)
さて、e-Taxホームページや、他のブログなどの情報でも沢山あがっていますが、簡単に電子申告の準備と方法をまとめておきます。
- PC環境のチェック(Win7,8.1,10)
- マイナンバーカードなど電子証明書の準備
- カードリーダの準備(アマゾンなどで)
- 公的個人認証サービス利用者クライアントソフトのインストール
- 電子申告・納税等開始届出書の提出(ルート証明書などのインストールも必要)→利用者識別番号の取得
電子申告の準備(Macintosh編)
Macでも電子申告は可能です。
私は購入したカードリーダ(NTTコミュニケーションズ社のSCR331CL-NTTCom)がまさかの最新OSに対応していなくて断念しました。Mac対応って買いてあったのに、OSのバージョンに対応していないって悲惨⤵ 予めこちらでチェックしてから購入してください。
Macで電子申告をする際の準備もWindowsと同様ですが、キーチェーンアクセスを開くなど若干操作が面倒です。
- PC環境のチェック(MacOS 10.10, 10.11, 10.12)
- マイナンバーカードなど電子証明書の準備
- カードリーダの準備(MacOSのverに対応しているかここで要チェックですよ!)
- JavaVMのインストール
- 例外サイトの登録
- Mac版事前準備セットアップ
- キーチェーンアクセスにルート証明書を登録(インストール手順書.pdfを参照)
- 公的個人認証サービス利用者クライアントソフトのインストール
- 電子申告・納税等開始届出書の提出→利用者識別番号の取得
マイナンバーカードなど電子証明書の注意点!
結婚に伴い苗字が変わったり、引越しで住所を変わった場合、通常はマイナンバーカード内の情報も変更されているはずなのですが、電子証明書は変更されていないことがあるようです!!!
実際、私もマイナンバーカードの電子証明書を登録しようと思ったら、
「HUBH016E:添付された電子証明書は、発行された認証局において失効とされています。」とのエラーメッセージ!!!
えっ、住民票を移した時に「中の情報も変えておきますねー」って区役所に言われたんですが!?
不思議に思って、先にインストールしていた公的個人認証サービス利用者クライアントソフトである「JPKI利用者ソフト」を起動して、
- 証明書をみる>自分の証明書(U)>署名用電子証明書 OK>パスワード入力 OK>有効性確認>パスワード入力 OK
としてみました。
結果、、、
!!!
結婚や引越しで住所・氏名に変更があったら、マイナンバーカード内の登録住所は変更してもらえますが、電子証明書は失効しちゃうの???
そんな案内、役所の窓口では全くありませんでしたよ???
e-Taxに記載がありました。
住所・氏名等に変更が生じ、市区町村への届出を行った場合は、利用されている電子証明書についても、公的個人認証局において失効とされていると思われます(失効の可否については、認証局にお尋ねください。)。
なんだか曖昧な表現なので、もう少し調べていたら、公的個人認証サービスポータルサイトに書いてありました。
電子証明書は失効します(ただし、マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書は失効しません)。再度電子証明書が必要な場合は、転居先の/お住いの市区町村の窓口で電子証明書の発行申請を行います。
あ、そうですか。
電子証明書のこと、全く役所で説明ありませんでしたけど。
やむをえず、改めて役所に行って「電子証明書の発行申請」を書き換えてもらう必要があります。
昨年、結婚・引越しをされた皆さん、要注意ですよ。
電子申告・納税等開始届出書の提出での注意点(重要!)
確定申告は、申告時点の名前・住所地で行います!
なので、源泉徴収票には旧姓・旧住所が書かれていても、確定申告で用いる名前と住所には、新姓・新住所を使用します。
よって電子申告・納税等開始届出書には、旧姓利用で働いていても新姓・新住所を入力してください。
参考までに、確定申告はあくまで申告時の住所地ですが、市民税・県民税などの住民税は1月1日現在の住所地なので混同しないようにしてください。
確定申告に関する他の情報はこちら
旧姓・旧住所が混在する場合の確定申告
確定申告を電子申告するための事前準備
確定申告を電子申告するための5ステップ
会計freeeの確定申告機能を使った確定申告書作成と留意点
まとめ
色々と確定申告準備のことを書きましたが、
給与所得+雑収入のようなサラリーマン/フリーターであれば、
源泉徴収票には新姓・旧姓、新住所・旧住所が混在していても、申告時の新姓・新住所で確定申告を電子申告ですればOKです!
準備段階では、電子申告・納税等開始届出書に(旧姓利用で働いていても)新姓・新住所を入力することになります!
マイナンバーカードの電子署名が失効していることがあるので、事前にチェックして、必要に応じて役所に出向いてください!
読んでいただきありがとうございました。